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学校法人における消費税

消費税法改正における注意点(税率引き上げの影響)

2013.04.25

1.消費税法改正の概要

平成24年8月に「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」(消費税法改正法)が成立し、消費税の税率が平成26年4月1日から8%、平成27年10月1日からは10%と段階的に引き上げられます。

2.学校法人における消費税の取り扱い

そもそも学校法人において消費税はどのように取り扱われているのでしょうか。
まず、消費税の納税義務者は国内において課税資産の譲渡等を行った事業者であり、学校法人も納税義務者となります。
次に、消費税の納付金額の計算は、収入を「課税売上」、「非課税売上」および「不課税売上」に分類し、支出を「課税仕入」と「非課税仕入」に分類します(下記の図を参照)。
この中で課税売上に対する課税仕入がいくらあるかを算定し、「課税売上に係る受取消費税」と「課税売上に対応する課税仕入に係る支払消費税」との差額を納付する(還付を受ける)ことになります。

学校法人における消費税計算のポイントとなるのは、学校法人の主な収入は非課税売上(学納金・医療収入)や不課税売上(補助金・寄附金)であるため、課税売上はごく一部であるということです。すなわち、課税売上に対応する課税仕入は、課税仕入のうちの一部ということになり、大半の課税仕入は非課税売上や不課税売上に対応するものと見なされることになります。
結果として、「課税仕入に係る支払消費税の大半が学校法人の負担となる」ということです。

3.消費税法改正が学校法人に与える影響について

消費税法の改正により、「課税仕入」や「課税売上」に係る消費税額は税率の増加に伴い、それぞれ増加します。
ところが、税率が上がれば支出額が増加する「課税仕入」の主たる財源となる学納金や補助金、医療収入などの学校法人の主な収入は消費税がかからない「非課税売上」や「不課税売上」であるため、消費税率引き上げにより収入額が増加するものではありません。
このように、学校法人において消費税率の引き上げは「支払消費税の増加額>受取消費税の増加額」という結果を生み出し、学校法人の経常的な「収支を悪くする」ことになります。

消費税率引き上げの影響がどの程度になるのか、各学校でシミュレーションを行い、その影響額を把握するとともに、将来年度において収入と支出のバランスをどうとるのか、検討を開始することが重要です。

■学校法人における消費税申告計算のイメージと税率引き上げの影響

学校法人における消費税申告計算のイメージと税率引き上げの影響

(注1) 太字:学校法人の主な収入

(注2) 課税、非課税、不課税の判定は個別取引の内容によるため、必ず上記のような区分になるものではありません。

(注3) 課税売上に対応する「課税仕入にかかる支払消費税等」の按分結果はイメージです。 


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