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独立行政法人改革

独立行政法人改革 法案を決定

2012.05.18
新日本有限責任監査法人 大熊俊也

平成24年5月11日、政府は、「独立行政法人通則法の一部を改正する法律案」(以下、独立行政法人改革法案という)を閣議決定するとともに、国会へ提出しました。法案が成立した場合の施行日は、平成26年4月1日が予定されています。

独立行政法人改革法案のポイントは、以下のとおりです。

  • これまでの独立行政法人制度を廃止し、行政法人制度を創設
  • 行政法人を「中期目標行政法人」と「行政執行法人」に分類

このほか、筆者は特に、同法案の第28条第2項において、会社法や一般社団法人及び一般財団法人に関する法律と同様の文案で、独立行政法人の「内部統制」が記述されたことに注目しています。

○ 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案
(業務方法書)
第28条
2 前項の業務方法書には、役員(監事を除く。)の職務の執行がこの法律、個別法又は他の法令に適合することを確保するための体制その他行政法人の業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。

【参考】
○ 会社法
第362条第4項第6号
取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備

また、第28条第2項以外でも、内部統制に関連して、業務方法書を遵守することが役員の義務として定められています(第21条の4)。そのため、仮に法案が可決されると、役員が任務を怠った場合(ここでは、内部統制の構築義務を怠った場合)、行政法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任が負わされる可能性があります(第25条の2)。会社法や一般社団法人及び一般財団法人に関する法律と同様に、役員による内部統制に対する義務や責任が明確化されたこととなります。

これまでの独立行政法人制度改革の議論を振り返ると、内部統制の制度化はたびたび触れられてきました。例えば、自民党政権下で国会に提出された旧独立行政法人改革法案(政権交代により廃案)においても、今回と同様に内部統制の制度化が盛り込まれていました。今回の独立行政法人改革法案では、これまでの議論を踏まえて、あらためて内部統制の制度化が明文化されたことになります。

なお、本稿は改正法案の概要を記述したものであり、詳細については「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(PDF)」本文をご参照ください。



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