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新地方公営企業会計のポイント解説

第4回:借入資本金

2012.05.17
新日本有限責任監査法人 公認会計士 角田達哉

1. 借入資本金の表示区分の変更

これまで、建設改良の財源に充てるための借入金等は資本金の一部として整理されてきましたが、新会計制度においては、民間企業と同様に負債に計上されることになります。

従って、多額の借入資本金を有する地方公営企業では、資本と負債の構成が大きく変動することに留意が必要です。

改正の概要

  1. 借入資本金負債に計上(令第15条第2項)。なお、1年以内に返済期限が到来する債務は、流動負債に分類(則第7条第3項)
  2. 負債計上に当たり、建設又は改良等に充てられた企業債及び他会計長期借入金について、他の借入金と区分表示(則第7条第2項および第3項)
  3. 負債のうち、後年度一般会計負担金については、その旨「注記」(則第39条第2号)

※平成24年1月26日総務省説明会 資料1 P.6より

表示区分の変更による変更

表示区分の変更による変更


2. 設例による解説

【設例】

X市水道局では、平成25年度に水道施設の建設改良等の財源に充てるため、企業債を150起債しました(元金は平成26年度から15年間、毎年10ずつ返済)。

①起債時(現行制度)

<仕訳>

(借)現金預金150   (貸)借入資本金-企業債150

<予算経理>

(款)資本的収入(項)企業債(目)建設企業債 150

②移行処理(平成26年度期首)

<仕訳>

(借)借入資本金-企業債150  
  • (貸)企業債-建設改良等の財源に充てるための企業債(固定負債)
140
  企業債-建設改良等の財源に充てるための企業債(流動負債)10

③償還時(新会計制度)

<仕訳>

  • (借)企業債-建設改良等の財源に充てるための企業債(流動負債)
10   (貸)現金預金10

<予算経理>

(款)資本的支出(項)企業債償還金(目)建設企業債償還金 10

(「第5回:補助金等」へ続く)

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