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新地方公営企業会計のポイント解説

第6回:たな卸資産の価額

2012.11.21
新日本有限責任監査法人 公認会計士 引地健児

1. たな卸資産評価における低価法の導入

地方公営企業においては、事業年度末のたな卸資産の時価が帳簿価額より下落している場合に、帳簿価額を時価まで切り下げる会計処理(いわゆる低価法)が義務付けられました。

これは、過大な帳簿価額となっている、たな卸資産を適正な時価で評価することにより、より実態に近い財政状態を表示させることを目的としたもので、一部の宅地造成事業などにおいて損失計上されることが考えられます。

2. 対象となるたな卸資産

低価法の対象となる、たな卸資産は以下のものが考えられます。

① 販売目的の土地等(宅地造成事業)
② 医薬品・診療材料・給食材料などのたな卸資産(病院事業)
③ その他重要性のあるたな卸資産

ただし、たな卸資産であっても、いわゆる事務用消耗品等の販売活動および一般管理活動において短期間に費消される貯蔵品等で、金額の重要性が乏しい場合の評価は低価法によらないことができます。

3. 取得原価と比較すべき時価(切放法と洗替法)

取得原価と比較すべき時価には切放法と洗替法がありますが、そのどちらの処理方法も用いることができます。ただし、低価法を採用する資産の特性を考慮した上で、その取得時もしくは前事業年度末のどちらの時価を採用するかを決定し、いったん採用した時価は毎年度継続して適用します。

(「第7回:引当金」へ続く)

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